びわ湖材を建築に ー何に貢献?―
こんにちは。現場監督見習いの えりです。
9/4の記事で触れた、びわ湖材。
合法的に伐採されていることと、滋賀県産材であることが証明された木材のことです。
びわ湖材を積極的に活用していくために行われた「滋賀県木造建築セミナー」。
ここで学んだことを、少しご紹介します。
滋賀県の人がびわ湖材を使うと、どんないいことがあるのでしょう。
まず、地域経済が活性化します。
滋賀の森で育った木を、滋賀で伐採し、丸太をつくり、柱などの木材にする。
すると、そこに雇用が生まれ、経済活性化につながるということです。
もうひとつ、CO₂などの温室効果ガスを削減できます。
木造建築は、他の鉄筋コンクリート造や鉄骨造に比べて、温室効果ガスの排出量が少ない。
それに加えて、木材の炭素固定によって大気中のCO₂を減らすことができます。
樹木は光合成によりCO₂をC(炭素)として樹木のなかに固定しますが、
樹木の状態から伐採・加工されて木材になっても、炭素は固定されたまま。
つまり、建物の一部になった状態で、炭素を固定し続けてくれるのです。
ただ、このメリットを享受するには条件があります。
それは、「森を再生させること」と「建物を長く大切に使うこと」です。
樹木の状態から木材として建物の一部になるのは、炭素の場所が移動しただけ。
森林が再生するのには、50年かかります。
ということは、森にしっかり手を入れて再生させるとともに、
建物を50年以上、長く大切に使うことが求められる、というお話でした。
家づくりをしている私たちにできることは、
きちんとした施工をすること(普通にきちんと施工すれば、家は100年持ちます)、
長く大切に使っていただける、すてきな家を建てること。
魅力あるリフォーム、リノベーションを提案・実行すること。
さまざまな立場の人が、「世の中に貢献しよう」と日々奮闘しています。
私たちは、家づくりで貢献したいなと、改めて感じる講習会でした。