【大津・草津・栗東・守山】倉本聰氏「富良野塾」の問いから考える|「生きるための必需品」とこれからの家づくり

滋賀県栗東市六地蔵1023で「いえのたね」を運営するベストハウスネクスト代表の吉本です。倉本聰さんが富良野塾で投げかけた「生活必需品」の問いを通じ、過剰な設備や利便性に頼らない、家族の命と生活の根幹を守る「引き算の家づくり」について解説します。

1. 倉本聰氏が感じた危機感――富良野塾と都会の若者「生活必需品アンケート」の衝撃

先日、日本を代表する脚本家・倉本聰さんの訃報が報じられました。倉本さんが北海道で主宰されていた「富良野塾」では、塾生たちが薪を割り、畑を耕し、厳しい自然の中で共同生活を送っていました。

倉本さんが富良野塾生と、都会(渋谷の街頭)の若者たちに対して「自分にとっての生活必需品(生きるために必要なもの)上位10個」を尋ねたアンケートがあります。その結果は実に象徴的でした。

順位富良野塾生の回答都会の若者(渋谷街頭)の回答
1位水金(お金)
2位ナイフ(または火)携帯(スマホ)
3位火(またはナイフ)テレビ
4位食料(食物)車

※富良野塾生の回答には、上位の後に「人(人がいなくちゃ暮らせない)」も入っていました。

自然の厳しさと向き合う富良野塾生が「生物として生き延びる根幹(水・火・道具・食料・人の繋がり)」を選んだのに対し、都会の若者は「消費社会と人工物・情報端末」を第一に挙げました。

この結果を受けて倉本さんは、「『生活に必需である』という判断基準が全然違う。おもしろいと言えばおもしろいが、怖いと言ったらすごく怖い結果だ」と語り、利便性に慣れすぎた現代人が生きる原点を見失っていることに強い危機感を露わにされていました。

2. 住宅業界における「足し算の家づくり」への疑問

このアンケート結果は、現代の「家づくり」にもまったく同じことが言えます。

多くの住宅カタログを開くと、最新のスマート家電、複雑な全館空調、豪華なインテリアなど、便利で華やかな「足し算の提案」であふれています。

しかし、大規模な地震や台風、突然のインフラ途絶があった時、そうした電気や人工物に頼り切った家は、果たして本当に家族を守ることができるでしょうか?

お金や情報端末がなければ成り立たない暮らしと同じように、過剰な設備を詰め込んだ家は、初期費用だけでなく将来の故障・交換費用でも家族を圧迫することになります。

3. 「生きる原点」に返る――いえのたねが追求する「引き算の設計」

私たちが追求しているのは、過剰な足し算を排し、人間が健康で安全に生きるための根幹を磨き上げる「引き算の設計」です。

倉本聰さんが問いかけた「生きるための必需品」を家に置き換えるなら、それは以下の3つです。

① 命を守る揺るぎない骨組み(許容応力度計算による耐震等級3)

どんなに高価な家電や設備があっても、巨大地震で家が倒壊してしまえば意味がありません。簡易計算ではなく、一本一本の柱にかかる負担を計算する「許容応力度計算に基づく耐震等級3」を標準とし、災害後も家族が避難所に行かず「そのまま住み続けられる安全」を確保します。

② 生命の根幹である「水」の備えと、温もりを逃がさない構造(高気密・高断熱)

災害時に真っ先に問題となるのが「水」と「寒さ・暑さ」です。

富良野塾生が1位に挙げた「水」は、家づくりにおいては雨水タンクの設置や、電気温水器・エコキュートの貯湯タンク(災害時に数百リットルの生活用水として利用可能)といった具体的な備えとして活かされます。

そして、魔法瓶のような高断熱・高気密(C値・UA値の厳格管理)の構造であれば、万が一停電して暖房が止まっても急激な室温低下を防ぎ、家族の命を守るシェルターになります。

③ 30年先までお金や機械に縛られないシンプルな計画

機械設備に頼りすぎないシンプルな構造にすることで、10年・20年後のメンテナンス費用や電気代を引き算できます。浮いた資金や心のゆとりを、美味しい食事や子どもの教育、そして家族や地域という「人との繋がり」に投資することができます。

まとめ:よくある質問(Q&A)

暮らしの根幹を守る家づくりについてご検討中の方へ、重要なポイントをQ&A形式でまとめました。

Q1. 災害時の「水の備え」として、新築時にできる対策にはどんなものがありますか?

A. 庭用の雨水タンク(トイレの流し水や雑用水用)の設置や、電気温水器・エコキュートの導入が有効です。特に貯湯タンク付きの給湯器は、災害による断水時に約300〜400リットル(家族数日分)の非常用水を取り出して使えるため、ライフライン遮断時の大きな備えになります。

Q2. 最新の設備や機械に頼らない家づくりをすると、暮らしの快適性は落ちませんか?

A. いいえ、むしろ高まります。最新機械で無理やり室温をコントロールするのではなく、建物の断熱性・気密性という「構造の基本」を高めることで、エアコン1〜2台で家じゅうが自然な暖かさ・涼しさに保たれます。故障の心配も少なく、静かで快適な暮らしが実現します。

「豪華な足し算ではなく、30年先まで安心して暮らせる本物の家づくりを相談したい」

「我が家の予算内で、耐震性と断熱性を最大化する資金計画について知りたい」

そう思われた方は、いつでも栗東市六地蔵1023の「いえのたね」へお越しください。あなたのご家族が30年先までお金と性能で後悔しない住まいづくりを、正直にお手伝いさせていただきます。