「小さく豊かに暮らす」という選択。高騰する建築費と不透明な時代への、いえのたねが考えること
こんにちは。
栗東の「いえのたね」こと、ベストハウスネクストの吉本智です。
今、家づくりを検討されている方にとっても私たち実務者にとっても、一番の悩みは「建築費の高騰」。
ウッドショックに始まり、中東情勢の緊迫化によるエネルギーコストの上昇、さらには円安の影響……。
数年前の当たり前が通用しない、非常に不透明な時代に私たちは立っています。
この4月に断熱材系が軒並み40%値上げのニュースがあったばかり。。。。。
スタイロフォーム、5月1日出荷分から40%値上げ
今後も原料やエネルギー市況の動向によって、追加の価格改定を行う可能性
カネライトフォームを40%値上げ 4月1日出荷分から
今後について、国際情勢や中東の戦況、原料・エネルギー市場の動向によっては追加の価格改定を行う可能性がある、と
フクビ化学工業、4月1日から製品の値上げ実施へ
フェノールフォーム断熱材「フェノバボード」などを製造。
新価格は主原料や副資材、エネルギーコストの上昇分を反映して決定。欠品や大幅な納期遅延が起こる可能性も想定
サンゲツ、中東情勢の緊迫化で商品供給に影響のおそれ
安定供給の確保を最優先して取り組む方針。
今後の情勢次第では、商品供給量の減少・制限、納期の変更・遅延、販売価格の改定などが発生する可能性
アキレス、値上げなどの可能性について方針を発表
納期や価格の調整が必要になった場合、担当営業から個別に連絡したうえで協議、納入計画を決定する考えで、希望の数量や納期に対応できない場合も発生しうる、と
そんな今だからこそ、私がいえのたねとして改めて皆さんに発信したい思想があります。
それは、岐阜県立森林文化アカデミーの辻充孝教授が提唱されている、「小さく豊かに暮らす」という考え方です 。

「器」の大きさよりも「暮らし」の質を
辻先生は、ご自身の自宅を築150年の古民家を改修した「カミノハウス」として再生されました。
驚くべきはその広さです。
延床面積は約20坪。
現代の一般的な住宅から見れば決して大きくはありません 。
しかし、そこには数字上の面積を超えた圧倒的な「豊かさ」があります。
建物を必要最小限のサイズに絞ることで、敷地にはゆとりが生まれ、周囲の豊かな自然環境との繋がりが深まる。
地域の銭湯や温泉を「外湯」として活用し、家の中だけで完結させない暮らしのデザイン。
それは、単なる「器(うわもの)」の設計ではなく、「そこで営まれる時間」を設計するという姿勢です 。
私たちが今、直面している建築費の高騰は、ある意味で「これまでの当たり前(大きな家、フル装備の設備)」を見直すチャンスかもしれません。
小さな家が、未来のリスクを「リカバリー」する
家を小さく、けれど高性能に作ることは、これからの時代において最強の防衛策になります。
- エネルギー自給のしやすさ: 建物がコンパクトであれば、少ない太陽光パネルでもゼロエネルギー(ZEH)を実現しやすくなります 。
世界情勢に左右される電気代やガス代の不安から、家族を解放してくれます。 - メンテナンスの負担軽減: 家が小さければ、将来のメンテナンス範囲も絞られ、コストを低く抑えられます 。
- 「インフォームド・チョイス」の実現: 辻先生の仰る「プロが健康と安全のために最低限必要な性能を確保した上で、住まい手が納得して選択する」スタイル。これはいえのたねが耐震等級3や断熱・気密にこだわる根幹と同じです 。
いえのたねが目指す「小さな森の家」
- 「建築費が上がったから、断熱性能を落とす」
- 「予算が足りないから、耐震等級を諦める」
そんな選択だけは、絶対にしてほしくありません。
もし予算の壁にぶつかったなら、私たちは「家を少し小さくして、その分、性能と素材に全力を注ぐ」ということをお勧めしたい。
2030年代の巨大地震や、止まらないインフレ。そんな不透明な未来を生き抜くために必要なのは、豪華な大邸宅ではなく、家族が健康で、光熱費の心配をせず、安心して深呼吸できる「小さく静かにそして豊かに暮らす」です 。
辻先生の思想に共感しながら、私たちは滋賀の地で、一軒一軒に合わせた「小さく、けれど最高に豊かな暮らしの種」を蒔き続けられたらなっと思います。
大きく作る必要はありません。
あなたにとって「ちょうどいい」豊かさを、一緒に見つけましょう。


