滋賀で築50年をリノベする価値|海外帰りの施主様が気づかせてくれた「日本の家の資産価値」
海外帰りの施主様からいただいた、本質的な問い
「現在、この築50年の家をフルリノベーションしようとすると、ほぼ新築と変わらない金額の見積もりになる。自分は今、海外に持っている家を売って、この滋賀の家を購入して直そうとしているけれど、海外では物価上昇に伴って中古住宅の価値も上がっていくのが当たり前。でも、日本はそうではないでしょう?今、この古い家にそれだけの大金を投資することに、果たして合理性はあるのだろうか?」
先日、築50年以上の立派な日本家屋のリフォーム相談にお伺いした際、施主様からいただいた一言です。お家自体は非常に良い作りで、適切に手入れをしていけばこれから先100年は十分に持ちそうなお家でした。
こんにちは。滋賀県栗東市六地蔵で「いえのたね」を運営するベストハウスネクストの吉本です。
国際的で、かつ本質を突いた素晴らしいお話でした。確かに日本ではこれまで、「家は建てた瞬間から価値が下がり、20〜25年で建物価値はゼロになる」というのが悪き常識とされてきました。
少子高齢化でこれから家を買う人が減っていく日本において、海外のように「古い家を直して価値を上げ、将来高く引き継ぐ」というスタイルは本当にやってくるのか? 国・国土交通省が掲げるこれからの住宅施策と、私たちが取り組んでいる具体的な方法を交えながら、実務者としてお話しします。
これからの日本は「激しい二極化」。ただし、価値が上がる家はある
結論から申し上げますと、これからの日本が、かつてのバブル期や現在の欧米のように「どこの不動産を買っても一律で値上がりする」という社会になるかというと、それは難しいと言えます。
しかし、「国の新しい施策の波に乗り、正しい手順で性能を高め、その証拠を残した家」に限っては、海外と同じように、住み継ぐほどに価値が維持され、インフレ局面において価格が上がっていく時代が間違いなくやってくると思われます。
今、日本の住宅市場は、歴史的な転換期を迎えているのです。
国交省が提唱する、古い常識「木造25年で価値ゼロ」の終焉
これまで日本の木造住宅が25年で価値ゼロと査定されてきたのは、単に「そういう古い慣行で金融機関や不動産屋が値決めをしてきたから」に過ぎません。
国交省はこの現状を「莫大な社会的損失」と重く受け止め、近年、数々の抜本的な施策を打ち出しています。
- 「建物評価の改善に向けた指針」: 国は、これまでの古い査定方法を改め、目に見えない断熱性能や耐震性能の向上リフォーム、そして適切な維持管理の履歴があるお家は、築年数に関わらず建物の価値を正しく価格に上乗せするよう市場環境を整え始めています。
- 「いいものを作って、きちんと手入れして、長く使う」社会へのシフト: 欧米では、家を修繕して性能を高め、資産価値を上げて次の人に売るのが当たり前です。国も、これからのインフレ・資源高の時代において、新築をバンバン建てては壊す時代を終わらせ、良質な既存住宅の価値を国を挙げて守る施策へ完全に舵を切っています。
「住宅医」の目で徹底調査。30年後に価値を繋ぐ「お家の健康診断書」
では、どうやって我が家の価値を証明すればいいのか。そこで大切になるのが、私自身も所属している「住宅医」という専門家ネットワークの取り組みです。
私たちはリフォームを始める前に、まず人間ドックのように「お家の健康診断」を徹底的に行います。
- 第三者的な厳しい目で、お家のどこが傷んでいて、どこが傷んでいないのかを調べる
- これからどう改装すれば、エネルギー効率(断熱・省エネ)が最も良くなるかを綿密にシミュレーションする
ただ感覚で「綺麗になりました」というリフォームではなく、精密な検査に基づいた「根拠ある改修」を行うのです。
そして、ここからが最も重要なポイントです。 現時点での健康診断の結果と、それをどう正しく直したかという「修繕の履歴(カルテ)」をしっかりとした資料として残すこと。これが、将来の資産価値を高めます。
想像してみてください。今から30年後、40年後、あなたがこのお家を誰かに譲る、あるいは売却することになったとき。次の買い手の方の手元に、住宅医ネットワークが太鼓判を押した「健康診断書」と「改修の履歴」がすべてファイリングされて残っていたら、どうでしょうか?
「築80年だけれど、この通り30年前に構造から断熱まで完璧に直されていて、その後もメンテナンスされているから安心して住める」。
この圧倒的な安心感の証拠(カルテ)こそが、海外の中古住宅と同じように、建物の価値を何十年先までも高く維持し、引き上げるための最大の鍵になるのです。
築50年の骨組み×現代の断熱・耐震。これこそがインフレ時代に最も合理的な投資
予算や性能といった現実的な数字はプロとして冷徹に計算した上で、お客様がおおらかな気持ちで家づくりを愉しめるような、無駄のない資金計画と間取りを一緒にデザインしていく。これが私たちのスタンスです。
現在、世界的な物価高により、新築用の新しい木材や建材の価格は跳ね上がっています。そんな中で、50年という歳月の乾燥に耐え、日本の気候に馴染んできた「築50年の立派な太い梁や柱」は、現代ではお金を出しても簡単には手に入らない、それ自体が凄まじい価値を持つ財産です。
一から高い新築の木材を買うよりも、その素晴らしい骨組みを活かし、「住宅医」の診断をもとに、以下の2つを徹底的に施します。
- 冬でも室温20℃以上をキープできる「断熱リノベーション」
- 全棟構造計算による「耐震等級3への補強」
これらを施したフルリノベーション住宅は、新築と変わらない金額がかかったとしても、中身は「新築以上の耐久性と、風格ある梁に守られた、年中カラッと快適で光熱費のかからない、100年住み継げるお家」に生まれ変わります。それをカルテとして残すこと。これほど合理的で、家族の健康を守り、将来的に資産として次の世代へ高く引き継げる選択肢は他にありません。
まとめ:実家の未来を、おおらかな気持ちで話し合えるように
海外のように不動産を買えば何でも上がる時代ではないからこそ、私たちは実務者として、しっかりと住宅医の目で健康診断をして、将来に向かって価値が落ちない、むしろ上がるような家づくりを滋賀の地で提案し続けていかなければならないと、今回の施主様のお言葉を通じて改めて確信いたしました。
栗東市、草津市、守山市、野洲市、湖南市といった湖南地域でも、これからは「直して住み継ぐに値する、本物の家」だけが生き残る時代になります。
- 「実家をリノベーションしたいけれど、本当に今これだけのお金をかける価値がある?」
- 「住宅医の健康診断って、具体的にどんなことを調べるの?」
そんな疑問や不安をお持ちの方は、ぜひ一度、図面を持って栗東市六地蔵の「いえのたね」へお越しください。30年先、40年先まで後悔しない、最も合理的な住まい方の答えを一緒に導き出しましょう。

